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交通事故の過失割合/横断歩道上の事故(歩行者×直進車)

交通事故の過失相殺の基準となる過失割合とその加算要素と減算要素を解説します。今回は「横断歩道上の事故(歩行者×直進車)」での過失割合と加算要素と減算要素です。

横断歩道上の事故(歩行者×直進車)の過失割合

状況

歩行者 直進車 歩行者の過失割合
青で横断開始 赤で侵入 0%
青で横断開始中に赤に 青で侵入 20%
黄で横断開始 赤で侵入 0%
赤で横断開始 青で侵入 70%
赤で横断開始 黄で侵入 50%
赤で横断開始 赤で侵入 20%

解説

車と歩行者の過失割合では、基本的には車の過失割合の方が高く設定されます。これは、横断歩道上の歩行者の通行を車は妨害してはいけないという法的義務があるからです。

車と歩行者の義務が同じであれば、赤で歩行者が横断していて、車が青で侵入した場合には過失は歩行者に100%ありそうなものですが、歩行者の過失割合は70%で、車の過失割合は30%という形で車の方の責任も問われてしまうのです。

それ以外のケースでは基本的に車の過失割合が歩行者の過失割合を下回ることはありません。車はどんな状況にあっても、横断歩道上の歩行者に対して注意を払う必要があるということを意味します。

また、横断歩道の端から1m~2mの範囲も、横断歩道上と判断されて、過失割合が決定されます。

横断歩道上の事故(歩行者×直進車)の加算要素と減算要素

加算要素(最大+10%)

減算要素(最大-20%)

まとめ

歩行者対車の横断歩道上の事故の場合は、どのようなケースであれ、過失割合は車が不利になるように設計されています。

車の運転者は歩行者にはどのような状況にあっても注意する責任があるのです。