目次
優先関係のない交差点を横断する歩行者×直進車・右左折車の過失割合
状況
歩行者 | 車 | 歩行者の過失割合 |
---|---|---|
優先関係のない交差点の横断 | 直進 | 15% |
優先関係のない交差点の横断 | 右左折 | 15% |
解説
信号機のない交差点には優先関係というものがあります。
- 「優先道路」の道路標識がある優先道路
- 「優先道路」を示す道路標識がある優先道路
- 明らかに幅の広い方の道路(道路幅が2倍以上)
- 徐行・一時停止の道路標識がない方の道路
が優先になるとされています。
定まらない場合は、通常は左方向からの交通を優先させるのですが、交通事故の過失割合の算定ではこれは関係ありません。
優先関係のない交差点を横断する場合は、歩行者の過失割合は、狭路の横断時よりも高くなってしまいます。
どういうことかというと
道端の広い道路から車が狭路に入って事故を起こした場合は、優先されるのは道端の広い道路ですから車の方が注意すべきということになり、歩行者の過失割合は小さくなります。歩行者の過失割合は「10」です。
優先関係がない場合は、歩行者も注意すべきと言うことで歩行者の過失割合は高くなっていますのです。歩行者の過失割合は「15」です。
優先関係のない交差点を横断する歩行者×直進車・右左折車の加算要素と減算要素
加算要素(最大+10%)
- 夜間
- 直前直後横断
- 佇立(しばらくの間立ち止まってしまうこと)
- 後退
減算要素(最大-20%)
- 住宅・商店街
- 児童・高齢者
- 幼児・身体障害者など
- 集団横断
- 車の著しい過失(脇見運転、酒気帯び運転、携帯電話使用、ハンドル・ブレーキの不適切操作、時速15km以上30km未満の速度違反)
- 車の重過失(居眠り運転、酒酔い運転、無免許運転、時速30km以上の速度違反)
- 歩車道の区別なし
まとめ
優先関係のない交差点では、自動車も、歩行者も、注意しなければならないため、歩行者の過失割合は高く設定されています。
優先関係の有無は道幅、標識で判断します。