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交通事故の過失相殺の基準となる過失割合とその加算要素と減算要素を解説します。今回は「歩道を通行する歩行者×歩道へ侵入した車」での過失割合と加算要素と減算要素です。
歩道を通行する歩行者×歩道へ侵入した車の過失割合
状況
歩行者 | 車 | 歩行者の過失割合 |
---|---|---|
歩道を通行 | 歩道へ侵入 | 0% |
解説
歩道は歩行者が通行するために設けられた道路のことです。
道路交通法 第2条 第1項 第2号
歩行者の通行の用に供するため縁石線又はさくその他これに類する工作物によつて区画された道路の部分をいう。
となっています。
つまり、ここは歩行者が優先される道路であり、歩道での事故では歩行者は完全に守られるのです。
そのため、過失割合も0%となります。
駐車場から車道に出るとき、家から車道に出るとき、など車が歩道に入ることもありますが、車が歩道に入るときは、歩道に入る前に一時停止し、歩行者の存在を確認した上で、歩行者の横断を妨げないように減速して車道に入らなければならないのです。
ただし、車の側面に歩行者が衝突した場合には歩行者の過失が認められるケースがあります。側面に衝突するということは、車が歩行者の横断を妨げたのではなく、歩行者の前方確認不足によって衝突したものと考えられるからです。その場合でも、歩行者の過失割合はほとんど認められません。
歩道を通行する歩行者×歩道へ侵入した車の加算要素と減算要素
加算要素
- なし
減算要素
- なし
まとめ
歩道は歩行者のための道路ですので、歩道上での事故は100%車の過失となるケースがほとんどです。
車の運転者は、歩道に入る時にはいつも以上に慎重に減速して進入することを心がけましょう。