calculation128_128交通事故の過失相殺の基準となる過失割合とその加算要素と減算要素を解説します。今回は「横断歩道直近横断の歩行者×横断歩道進入直後の車」での過失割合と加算要素と減算要素です。

横断歩道直近横断の歩行者×横断歩道進入直後の車の過失割合

状況

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歩行者右左折車歩行者の過失割合
青で横断開始赤で進入5%
黄で横断開始赤で進入15%
赤で横断開始青で進入70%
赤で横断開始黄で進入50%
赤で横断開始赤で進入25%

解説

信号機が設置されている横断歩道の付近で起きた事故に関しては、歩行者の過失割合が通常よりも大きくなります。

「信号機が設置されている横断歩道があるのであれば、歩行者は横断歩道上を横断しなければならない。」と考えられるので、わざわざ信号機が設置されている横断歩道でない道路を横断することは歩行者の過失が大きいと考えられるからです。

「横断歩道直近」というのがどこを指すのか?というと

幹線道路 15~20m以内
それ以外の道路 10~15m以内

を指します。ただし、道路の幅や環境によって変わってきます。

横断歩道直近横断の歩行者×横断歩道進入直後の車の加算要素と減算要素

加算要素(最大+10%)※車が青で進入した場合は考慮されない

  • 夜間
  • 幹線道路
  • 直前直後横断
  • 佇立(しばらくの間立ち止まってしまうこと)
  • 後退

減算要素(最大-30%)

  • 住宅・商店街
  • 児童・高齢者
  • 幼児・身体障害者など
  • 集団横断
  • 車の著しい過失(脇見運転、酒気帯び運転、携帯電話使用、ハンドル・ブレーキの不適切操作、時速15km以上30km未満の速度違反)
  • 車の重過失(居眠り運転、酒酔い運転、無免許運転、時速30km以上の速度違反)
  • 歩車道の区別なし

まとめ

信号機が設置されている横断歩道が近くにあるのであれば、横断歩道を渡りなさいということです。

近くに信号機が設置されている横断歩道があるのに、その横断歩道を利用せずに道路を直進して、事故に遭ったのであれば歩行者の過失割合は大きくなってしまうのです。