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交通事故の損害賠償請求にも時効があるのです。被害者に遭って一定期間が経過してから損害賠償請求をしても、その権利自体が時効を迎えていたら、どんな被害であっても、損害賠償は認められないのです。
損害賠償請求権の時効
損害賠償請求権とは
損害賠償を請求する権利のこと
損害賠償請求権の消滅とは
損害賠償を請求する権利が失われること
を意味します。
損賠賠償の時効は原則「3年間」です。
法律では時効についてどう記載されているのか?
損害賠償を規定しているのは民法と自賠法という法律です。ここで民法と自賠法で損害賠償請求権の時効についての記載を見てみます。
民法709条:損賠賠償請求権の時効期間
- 被害者が「損害のあった事実」と「加害者」の両方を知った時から3年間
- 加害者が不明の場合、事故後20年間
自賠法:損賠賠償請求権の時効期間
- 事故の翌日から3年間
- 死亡事故の場合は死亡事故日から3年間
- 後遺障害の場合は症状固定時から3年間
となっています。
多くの場合は事故発生時点から3年間ということになります。
加害者が不明の場合、後遺障害の場合など例外があることも理解しておく必要があります。
時効は中断することもできる!
借金も何もしなければ5年経過で時効が成立してしまいますが、債務者が少しでも支払った場合や裁判をする場合に内容証明を送るなどをすれば、時効を中断することができるのです。
交通事故の損害賠償請求の場合も、借金と同じように時効を中断させることができるのです。
何らかの事情により損害賠償請求ができず、ほっとけばあと数日で時効が成立してしまうという時は、弁護士などの専門家に相談の上「時効の中断」を検討すると良いでしょう。
時効の中断方法
- 内容証明郵便(配達証明付き)で損害賠償請求を加害者に郵送し、請求書到着日から6か月以内に裁判を起こす場合には時効が中断される
- 時効中断申請書を保険会社に提出し、債務の承認が行われれば時効期間がさらに3年間延長される
- 加害者が被害者に損害を賠償する意思表示として「書面を提示する」「賠償金の一部を支払う」行為を行った場合には、債務を承認したと考えられ、時効は中断される
損害賠償請求権というのは「お金を請求する権利」ですので、債権と同じような考え方が採用されているのです。そのため、書面や一部賠償金の支払いなどで、加害者(賠償金を支払う人)が支払う意思表示を証拠が残る形で行った場合には、時効が中断され、そのときから3年間という形で時効期間が延びるのです。
まとめ
交通事故の損害賠償を請求する権利も、原則3年間という時効期間があるのです。
通常のケースでは、3年も被害者が損害賠償請求を放置するということは起こりえないのですが
被害者は
- 損害賠償請求には3年という時効があること
- 示談交渉や裁判などなんらかの行動を3年以内に行う必要があること
- 放置していてはいけないこと
などを理解しておく必要があります。
時効期間が迫ってしまっている場合には、今すぐにでも交通事故に強い弁護士事務所に相談することをおすすめします。
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